HIGH BLOW

アクセスカウンタ

zoom RSS ★YANAGISAWA METAL#7("提言シリーズ"番外編1)

<<   作成日時 : 2005/06/02 09:35   >>

ナイス ブログ気持玉 7 / トラックバック 2 / コメント 0

マウスピースとリード、自分のレベルでは「鶏と卵」の様に思えてならない。

=============
このエントリーは公開から3年以上経過していますが、アーカイブ化までの間現状のまま公開致しております。
=============

しかしながらどこかで「玉ひで」さんの親子丼の様な素敵なマッチングを見せてくれるとは思うし、実際自分でも「これぞ」と云うマッチングに出会った事もある。(親子丼における三つ葉はリガチャーかも知れない)

「マウスピースを選ぶ」と云う点において、リードと奏者のマッチングを前提にして"リード目線"で選ぶ事も出来るのでは無いか?そんなマウスピースの話をしようと思ったのだが、自分の立てた"仮説"に今一つ確信を持つに至らない。

マウスピースとリードの相性、と良く云われるが、このヒントになりそうなものを掴んだ、と思ってはいたが、いざ体系立てた文章にしようとすると、これが難しい。

ケーススタディも、実際に検証したい"物"についても、手持ちのものでは数が少な過ぎる。

何分"奏者"と云う一番不確実なファクターが一番大きいものだし、このサンプルで一番手近で確実なのは自分だけ、なのだから始末が悪い。

何せ「吹いてみて良ければ全てOK」でこれまで選んで来ているので、そもそも不確実極まりないサンプルな訳だ。
この辺是非達観されている方にお話を伺いたいのだが…。

そこで今回は"提言シリーズ番外編"として、以前使っていたYANAGISAWA METAL#7についての話をさせて戴き、その中に云わんとしたい事に繋がるものがある気がするので、これが終わった所で少しまとめてみたいと思う。

リード、奏者、そしてマウスピース(本当はここにリガチャーも入れたいが、ややこしくなるので今回は割愛)のマッチング、と云う目線でのマウスピース選び。
お読み頂く皆様にも、どうか一緒に考えて頂きたいと思う。

以下、前項からの続きである。

*この記事の内容はあくまで個人の感想のレベルであって、特定の企業、製品について、なんら恣意的なものは含まない事をくれぐれも御承知置き頂きたいし、読者に内容を強制するものではありません。
実際の購入に関してはあくまで読者自身の判断によるものとし、このblogの管理人、記事内容、およびbiglobeは何の責任も負わないものと致します。
以上を御理解頂けた方のみ、ここから先の記述をお読み下さい。

--------------------------------------------------------------------------------------


YANAGISAWA METAL#7は正直に云うと最初は誤解して買ったクチである。

それこそ天地がひっくり返ったような出来事だった。

ある雑誌に出ていたT-SQUAREの新盤紹介の記事に出ていたアーティスト宣伝写真。

中央にいるはずのヒゲの大男が、ツルンとしたさわやか好青年(当時で云う"しょうゆ顔")と入れ代わっている。
ファンクラブにも入っていなかったので、フロントマンの交代劇はそこで知る事になった。
加えてその新盤を聴いた時の衝撃の大きさ。

そう、自分の中ではT-SQUAREのサックスの音は"メロディックでメロウでエッジーな濃い音"だったし、それ以外はあり得ない、とまで思い込んでいた(インプリンティングとは恐ろしい物だ)。
それなのにいきなりあの太いフラジオは無いだろー!?と、それは反則だろう!?と。全く未知の"高さ"と"速さ"と"エロさ"(w)だった。

相当にカッコいい。
自分以外にも、SQUAREをコピーしていたサックス小僧は叫んだに違い無い。

アンチ角松だったので(角松さんファンの方には申し訳ないのだが)本田雅人、と云うプレイヤーの存在は知らなかった。いや、音は知っていたものの顔も名前も知らなかった。

今や押しも押されもしない、日本フュージョン界(そんなものあるのか?)の最速サックスプレイヤーとして認知されている訳だが、自分にとってはインパクトのある出会いだった。
(次に続くのは山本公樹氏だろうか?本間将人氏だろうか?勝田氏も宮崎氏も"毛色"が違うのでここには並ばない)



T-SQUAREのバンドスコアに彼の使っている機材の紹介が出ていた。

見れば「アルトはMarkVII 、リードはVandoren Java、 マウスピースはヤナギサワの7番」と書いてある。

恥ずかしながら当時YANAGISAWAでメタルマウスピースを作っていた事が知らなかったが、情報を集めれば非常に良い作りのマウスピースだ、と云う事が判ってきた。

おそらくこの頃、T-SQUAREの「NEWS」発売以降(正確にはリットーミュージックのバンドスコア発売以降)全国で"YANAGISAWA METAL#7現象"が起きたのではないだろうか?

それまでDukoffで挫折したり、メタルマウスピースに見向きもしなかった手合いの若い衆(w)が楽器店に押し掛け、YANAGISAWA METAL#7を"指定で"オーダーしたに違い無い。

おそらくメーカーサイドでは「何故7番だけ??」と爆発的に増えた受注に困惑し、非常に丁寧な手仕事の産物だから潤沢に数がある訳でも無く、楽器店でも「何故在庫が無いのか!?」と客から文句が出たケースも珍しくあるまい。

実際本田氏フリーク、フォロワーではMarkVIIにYANAGISAWAを併せているケースは膨大だろう。それは現在に至る迄、多分MarkVI(もしくはSA80)+Dukoffのそれよりも圧倒的に多いはずだ。
楽器は異なってもYANAGISAWA METALを手にしたり、リードは「とりあえずJavaで」と指定買いをした方も決して少なくは無いはずだ。
ここまで云い切れる根拠、それはかく云う自分もやった口だからだ。


バンド小僧なら一度は通る道だ。

エディのファンならこぞって白地のギターに赤のラインをペイントし、ブライアン・メイのファンならとりあえず10円玉で弾いてみて、ジミのファンならわざわざサウスポー用のギターを逆さに持つ。
アンプは絶対マーシャルだったろうし、レス・ポールは必ず赤のサンバースト。ストラトならメイプル指板に黒ボディ、ヘッドの付け根に煙草でわざわざ焦げ跡をつける。
同じ様に弾きたい連中は、弾き方と一緒に道具も真似る。

サックス小僧にも同じ事が起こった訳だ。丁度"黒のテレキャスターにコンコルドヘッド"でダイエースプレーが飛ぶように売れたのと同じ時期だった。

あの強烈に太いフラジオ、軽々と出ている未知のハイノート、アウトぎりぎりの超高速フレーズと、エロさ満点のトロトロのビブラート。
本田氏の演奏が一気にサックス小僧の憧れの的になった事は、SQUAREファンの方なら"身に覚えのある"方々でなくともお判り頂けると思う。
そうなれば勢い"同じ風に吹きたい"訳で、その"必須アイテム"がYANAGISAWA METAL#7だ。

実際本田氏並みに"完全コピー"状態で演奏されるアマチュアの方も多い事だろう。その方達は云わば"成功者"だ。
自分は途中で路線が違う事にも気付いたし、何よりYANAGISAWAではあの「速さ」「高さ」を手に入れる事は出来なかった。
自分には合わなかった、のである。

-----------------------------------------------------------------------------------

誤解の無いように改めて記すが、YANAGISAWAのマウスピースは日本が世界に誇る、稀に見る傑作揃いだと思う。

その工作精度の高さ、極上の仕上げ、素材、少ない個体差、発音の容易さ、どれを取っても世界的にも非常に優秀なマウスピースの一つだと断言出来るだろうし、その評価はプレイヤーだけではなく、楽器業界でも非常に高い。

マウスピース専任の技師長による非常に厳密な最終チェック、仕上げを始め、正に職人さん達の手仕事の結晶だ。
楽器付属のもの以外、以前は流通量もそう多くは無かったし、今でも時々品薄になる。

比較的地味な(失礼)ルックスに反比例するかのようにダイナミックレンジが広いし、意外に凶暴な破壊力もある。
(この間地元のライブハウスで、東京から来たロリンズばりの若いテナープレイヤーが観客をなぎ倒す勢いの演奏をしていた。マウスピースはYANAGISAWAだった)

プレーンなキャラクターの音色はプレイヤーの個性が出易いし、基本的にかなり太い音が出せる。

ある程度以上のプレイヤーならいきなりトップギアに持って行ける扱い易さはDukoffには真似の出来ないものだ。
(若い頃一度そのDukoffとの比較をYANAGISAWAの方にお話する機会があったが、さも当然と呆れられてしまった事がある)

ハードラバー、メタル共にマウスピースを選ぶ場合、人に薦めるならまず最初に名前を上げるだろうし、自分が様々判断するに"何は無くともYANAGISAWA"が自分の「基準」だ。
特にテナーに関しては、METAL#7と比べてどうか、と云う判断の仕方をしている。

しかし、合う、合わない、は、それ程出来の良いマウスピースでもあり得る。
非常に贅沢な話だ。

自分では様々なマウスピースを吹き分け、吹きこなせるとは思っていない。幾つかのシチュエーションに併せて、アルトの場合レギュラー3つ、トータル6つ程をその時々でようやく使っているに過ぎない。
これも一つで済ませられれば問題無いのだが、そこまでの技術も無い。
現在自分でもYANAGISAWAのマウスピースは、ソプラノでRubber#5、テナーでMETAL#7を使っている。
しかし、アルトではMETAL#7以降使っていないし、ソプラノは最近Selmerが多く、テナーも他のものに代える事を考えている。

理由は幾つかあるのだが、それをまとめてみたい。
これはあくまで私の理由、私見なので、これがYANAGISAWAへの評価を下げる事には繋がらない。

当たり前の様なのだが結局"自分の都合と合わない"のだ。

自分は最近アンブシュアの改良を試みていて、非常に良い結果を得ているのだが、基本的にマウスピースを比較的"浅め"に銜える傾向がある。
(これを矯正しようとしている訳だが)

又楽器も前傾姿勢よりは、正面向きに構える事が多い。これは息の吹き込み方、マウスピースが口に入る角度に影響する。

そうすると自分の場合、浅めに銜えた結果、どう云う訳かYANAGISAWAのマウスピースは非常に音程が取り辛くなるし、リードのレスポンスも今一つになってしまう。

又かなり角度を付けて吹き込もうとすると姿勢に無理が出る。
本番でギリギリの中で演奏していると、気を付けている部分というのはどこかへ行ってしまい(ここが未だ未だ甘い部分なのだが)、ここぞ、と云う所で狙ったピッチ、狙ったトーンが得られず"裏切られる"事が多かった。
(その頃一度Dukoffで挫折していたので、YaniにDukoffのテイストを求めていた無理もあった事は確かだ)

要するに下手クソな訳だが、何か別の要因もあるのではないか、と思うようになった。

これが長年自分の中でも謎だったのだが、周囲から幾つかのアドヴァイスを受けた最近、ある仮説に辿り着いた。
それは"アンブシュア"、"リード"と"フェイシング"の関係だ。

(続く

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 7
ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
★サックスの"マウスピース"(2)
などと書き始めたが、自分自身は別にマウスピース評論家でも専門家でも何でも無いし、あまつさえ目指そうなんて思ってもいない(w ...続きを見る
HIGH BLOW
2006/05/29 10:51
★サックスのマウスピース(4
一応、メタル編も。こないだDukoffについて書いたばかりだから、昨日の今日なのだけれど、書かないと何か収まりが悪い気がするだけなのだ。 ...続きを見る
HIGH BLOW
2006/10/22 21:23

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
★YANAGISAWA METAL#7("提言シリーズ"番外編1) HIGH BLOW/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる