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zoom RSS ★Cannonball GA1-SB(後編)

<<   作成日時 : 2005/05/03 13:20   >>

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2003年の内にもう二度対面する事になった。

(前項はこちらから)

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このエントリーは公開から3年以上経過していますが、アーカイブ化までの間現状のまま公開致しております。
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その時音は出さなかったが、眺めて過ごした。
クロサワ楽器ではかなりCannonballを"押して"いるらしい事は、スタッフの姿勢で判った。それはそうだ。唯一の輸入代理店である。クロサワのそれまでの管楽器商品群では、廉価版や仕入れ品が中心であり、オリジナルブランドを手にした事を機に管楽器方面でも成長していこう、と云う勢いがあったのだろう。
ジェラルド・アルブライトのシグネイチャーモデルが出る、らしい事はCannonballのサイトでも告知がされていたし、店員さんからは試作が出来上がったらしい話、単に彫刻の違いだけ(最初の情報の段階では)と云う話も聞いた。
「A1-Bかなり売れてますよ」まずい。人とカブらない事を美徳とする向きには少々"痛い"情報だった。

しかしその時点では未だ他ブランドのものにするかCannonballかどうかを逡巡していたし、第一に具体的に何時手に入れるかなんて事すら考えにも無かったのである。


明けた春先の事である。たまたま非常に大きいハコで10数名のアンサンブルに混ざって演奏する機会があった。
その時は勿論MarkVIで臨んだ訳だが、幾つか工夫をしてもやはり音が抜けない。パワー負けする。
再調整の時期ではあったが、MarkVIは"コンボ用"と割り切る事が必要か、ともうっすら頭を過ったのである。
2004年は苦難の年になった。音楽活動どころではない。その年の中頃には既に体調を崩す程大量のマイナスイベントに見舞われた。何かプラスの事を、と求めた。これは自分の"安定"を計る意味もある。

「サックス買うか!?」

関係諸方の多大な協力の元、地元店に2台のCannonballが届いた。選定をしたい、と云う申し出に応えて頂いた。
望んでいたA1-Bはそこには無かったが、これで感じを掴めばお店には悪いが再度オーダーを掛け選定が出来る。
そう思いながら、Cannonballを初めて見る店員さん達と一緒にケースを開けた。
届いていたのは「Raven」と「GA1」。"Raven"は所謂"Ice"シリーズで、マットフィニッシュのA1-B。
「"Raven"は多少は硬いかも知れませんが、良い音ですよ」と前年の楽器フェアでクロサワの方に説明を受けていた。
もう1台は待望の「ジェラルド・アルブライトシグネイチャー」だ。
しかし欲しかったオールブラックでは無く、ベルとU字管がブラックニッケル、2番管がシルバープレートのツートーンカラー。どちらの機種もブラックニッケルとシルバープレート、2本のネックがついていた。

"Raven"は前年に吹いたA1-Bの印象からすれば幾分"渋さ"が増し、柔らかさも丸みもある音だった。マットフィニッシュの為、通常のA1-Bと塗装のプロセスの違いが音に影響しているのだろう。Cannonballの良さを満喫出来る。
マットフィニッシュボディは高く見えるか安く見えるか両極端なのだが、これは充分"高そう"だ。

GA1には最初かなり抵抗があった。吹き心地では無い。ルックスだ。
何しろパトカー並のツートーンカラーだ。
駐車違反で書類書かされた事を思い出しながら、あぁ真っ黒のが欲しいなぁ、と消沈しつつ吹き始めたが、これが驚いた。
やはり鳴る。しかもかなりブ厚く、その上タイトでヘヴィーな音だ。"Raven"の奔放さとは違う。
Cannonballの、ふくよかで大らかな音、豪快でストレスフリーの鳴り方にプラス、更なるヴォリュームと重厚さが足されしかもエッジが効いている。おそらく管体のシルバープレートがかなりの効果を持っているのだろう。
FATではあるが"デブ"では無い。非常にしなやかな筋肉質の音がする。MarkVIが中性的魅力を持つ楽器だったのに対して、こちらは体育会系男子。しかも若干IQ高めの様な気がした。
あの"大味"な部分は薄らいでいる。おそらく他のCannonballのラインナップとは一味も二味も違うだろう。
ブラックニッケルプレートのネックは息は非常にスムースに入るが、管体の持つ抵抗感が丁度良い。
シルバープレートのネックに付け替えてみる。こちらはハードラバーのマウスピースと非常に相性が良かった。Selmer C☆などではかなり緻密なサウンドを得る事も出来そうだ。しかし抵抗感は増す。Selmerよりもキツいかも知れない。
音を聞いて貰った店員さんも、"Raven"よりGA1の方が吹き手のキャラクターに合っている、と云った。
確かにGA1の方が金額は高いのだが、そんなシミったれた理由で発言する方では無いのでそのまま信用する。
吹き手は筋肉質でも体育会系でも無いのだが、サウンドの指向はそっち方面なのでそこでマッチングが良かったのだろう。

30分程逡巡した後、キャッシュディスペンサーに行き"頭金"を引き出す事になり、以来、手元にある。
頼もしい相棒でもあり、かなり苦しい時期を一緒に過ごして来た"戦友"の様でもある。

参加しているビッグバンドでは、音に対しての評価が非常に高い。
無名メーカーは敬遠される非常に保守的な音楽形態だが、音に勢いがあって飛んでいるが硬く無く太く厚い、と音にうるさいコンマスからもお誉めの言葉を頂いている。しかも安い音では無いのだそうだ。
オールドっぽい枯れた豪快さ、は無いがそれでなくともJAZZは出来るのだ。
ポップス系バンドのステージでも使った。リハスタの段階からノーマイクで充分大音量のバンドと渡り合える。
ステージのPAではおそらくほぼ生音+αで、薄くディレイをかまして貰った程度だろう。300人程のホールの向こう迄音が飛んでる手応えはあった。
お店では残った"Raven"をしばらく店頭においてくれた。「以前から話は聞かされてたけど、正直これ程高いクオリティの楽器だとは思わなかった」と云う事で、非常に保守的、かつしがらみの多い店でありながらその後1月程はショーウィンドウの中を彩ってくれた。
実際GA1は良い楽器ではあるが、人に奨めるならA1の通常ラッカーのものか、Raven辺りからだろうか?

アーティストに憧れてシグネイチャーモデルを買う時のリスクは2つ。金額が多少高めなのと、そのアーティストは又楽器を換える可能性がある事だ。
しかし今後ジェラルド本人が楽器を換えたとしても、自分は換えるつもりは無い。別ブランドのものを買い足す事はあっても
Cannonballそのものの評価を下げるつもりは毛頭無い。
おそらく初めて出会った、自分のオリジナルなサウンドを作れるサックス、である事には間違い無い。
オリジナルは強い。

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□伊東たけしソロ作品 「HIGH BLOW」 「T.K.COVERS」 「VISIONS」 「LOVE」 色々喧しく云われてますが、何だかんだ云って彼は凄いです。 テクニックだ何だって云えば彼よりも巧い人は実際ゴマンといる訳ですが(正直な話)、彼みたく牽引力のあるプレイが出来る人っているのかな?と。 昔の方が云々って話はあるけれども、昔と同じ事やってたって意味無いでしょ?って云わんばかりにあのキャリアでどんどん攻めてるって姿勢が凄い。 当たり前だけど実際昔より確実に巧い。実... ...続きを見る
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