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zoom RSS ★Cannonball GA1-SB(前編)

<<   作成日時 : 2005/05/03 08:51   >>

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これまで幾つかの楽器について偉そうにも色々云わせて戴いている。

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このエントリーは公開から3年以上経過していますが、アーカイブ化までの間現状のまま公開致しております。
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どれも自分なりの思い入れを持って書いており、基本的には全て肯定し受け入れる方向の文脈になる様にしているが、しかし思い入れが過ぎると盲目にもなり得る。
Cannonballはそう云う楽器だ。

2002年の春頃だろうか。
ジェラルド・アルブライトの「GROOVOLOGY」がリリースされたので嬉々としてCDショップヘ急ぎ、早速帰宅途中に電車の中で貪るように聴いた。
音が違う。
曲を聴きながらブックレットの写真を見ると、元々ゴツいジェラルドが微笑ながらこれまたやけにゴツい黒いサックスと一緒に写っている。
この人は確かこれまでSelmerSA80 IIだったのに?と非常に気になった。
特注の白いSelmerを物凄くブ厚い音でブリブリゴリゴリ鳴らすジェラルドの音が好きだったので、どこか渋く若干軽めの、しかしとてもしなやかな新しい音に違和感を覚えつつ、次第に聞き入る様になった。
それにしても写真のこのサックス、とにかくカッコいい。クレジットを見れば「Cannonball」と書いてある。"火の玉オヤジ"がどうしたのか、とも思ったが、これはこのサックスのブランドなのかと間もなく気付いた。ジェラルドが最大級の讃辞を持って紹介していた。
聞き覚えが無い。
それまでの仕事の関連で楽器のブランドだけには詳しいつもりでいたが、こればっかりは覚えが無かった。そこから調査を開始した。

詳細が掴めるまでにはかなりの時間を要した。数カ月掛っただろう。ようやく探し当てたブランドはアメリカはユタ州ソルトレイクシティに本拠を構えていた。最初の楽器をリリースしたのが95,6年。日本には殆ど入って来ていない筈だ。
台湾で作られて、調整はアメリカ、ヨーロッパ、アジア(日本)などから材料やパーツを取り寄せ、組み上げられている、との事。"台湾製"と云う部分には確かに最初は抵抗があった。
実際の楽器に触れるまでには更に数カ月費やす。
「GROOVOLOGY」のリリースから1年は経過していただろう。インターネットのとある掲示板に提供された情報からようやくクロサワ楽器が輸入元である事を突きとめ、上京した際にお茶の水へ向かった。

ショーケースの中に、それは黒く異彩を放って鎮座していた。
管楽器業界ではこの様なルックスは文字通り"色物"扱いを受けるのが常だ。
管楽器は素材の素性宜しく、黄金色や銀色、黒檀の黒色をしているのが正しかるべきもので、まずクラシック方面・吹奏楽方面ではお目に掛れない。
ジャズの世界では"分をわきまえた楽器"が順当な筋で、極新しい高額の楽器や、有名ブランドの有名機種の"オールド"モデル、特殊な色をしているものは「それなりの腕を伴わない限り」手にするのはかなり勇気が要る事である。
マイルス好きの素人はおいそれと赤いマーチンを買ってはいけない風の空気はある事は否定出来ないだろう。サックスにおける「素人のMarkVI」も同様だ。
かなりの好奇の目にさらされる事を覚悟しなくてはいけない。

一度音を出して、もうそんな風潮はどうでも良くなった。
鳴る。ストレスが無い。しかもどこにも無いキャラクターの音だ。新しい。
Serie IIIにも82ZULにもこの味は無かった。オリジナルだ、と思った。
音域に関わらず太く腰があり、抜けが良い。
様々な表情を吹き分けられる上に倍音が気持良く当たる。レスポンスが良い。
壁に跳ね返って突き刺さる位の勢いがある音。つまりは音の飛び方が凄い。
最初から"鳴る"のに、管が"薄い"感覚が無い。今は幾分"大味"な印象だが、時間を経る毎に丁寧に変わって行くだろう、事は想像出来た。
素性の正しい、きちんとした物だ。
これをモノにすれば、自分のオリジナルな音が手に入る、と直感した。
何より、人とはまずカブらない。田舎のラッパ吹きは最初に敬遠する類いのルックスだ。
自分だけの楽器が手に入る予感がした。

それまで暫くの間、MarkVIに代わるものを探していた。
非常に良い楽器なのだが(特に持っているものは良いと思う)オールドの悲しさで徐々にヴォリュームが出なくなっていた。
特にメタルのマウスピースで演奏する時など、側鳴りは凄く、音に味もあるのだが如何せん音が飛ばないのが判る。アンサンブルに混ざるのだが、音が抜けない。
根本的なパワー、重量感があり充実した"飛ぶ"音、最新の設計による正確な音程、それを探し続けて2年程経った時に、出会ったのである。当初は別のブランドのものを狙っていたのだが、希望する仕様は非常に高額で、実際に購入するには至っていなかった。

最初に吹いたのはA1-B。
その日はカタログが切れていた為、後日郵送して貰う段取りを取り付けた。
その後1年間はこのモデルを追い続ける事となる。
(続く)

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□伊東たけしソロ作品 「HIGH BLOW」 「T.K.COVERS」 「VISIONS」 「LOVE」 色々喧しく云われてますが、何だかんだ云って彼は凄いです。 テクニックだ何だって云えば彼よりも巧い人は実際ゴマンといる訳ですが(正直な話)、彼みたく牽引力のあるプレイが出来る人っているのかな?と。 昔の方が云々って話はあるけれども、昔と同じ事やってたって意味無いでしょ?って云わんばかりにあのキャリアでどんどん攻めてるって姿勢が凄い。 当たり前だけど実際昔より確実に巧い。実... ...続きを見る
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