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zoom RSS ★Cadeson A-838L & T-833L

<<   作成日時 : 2005/05/01 12:58   >>

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Cadesonがちょっと大変な事になっている。

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このエントリーは公開から3年以上経過していますが、アーカイブ化までの間現状のまま公開致しております。
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例のアンティークサテンを始め、人気機種の流通が少ない。
一部の店ではずっと"待ち"の状態で、しびれを切らしている処もある、との事。
どうも"人気"に対しての"供給"が追い付かなくなっているらしい。評価が上がるのは嬉しいのだが、今、人気に流されて未調整のものを出荷する訳にはいかない、と中島楽器では苦笑する部分もあると云う。

これは単に送り手の偏ったこだわり、では無い。
この人気を一時のブームにさせず、定着したものにして行く為のクオリティコントロールが徹底してなされている訳だ。その為かなりの時間と手間を要する。
良い形でブランドを維持する事はイコール、ユーザーの信頼に応え続けて行く為に必要だ、と云う事だ。

とても頼もしいのだが、輸入卸業務だけでは無いのだから(小売も外販もある)その仕事量たるや凄まじい物であろうと容易に想像が付く。
頭が下がる思いだ。

国内の楽器業界は大かれ少なかれ似た様な状況だ。
現場はまず製品のクオリティを少しでも上げようと努力している。
購入を検討されている読者の方には是非、もう暫く待っていて欲しいと思う。

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そんな、正に社員一丸となって良い製品を送りだそうとしている中島楽器さんの愛情がたっぷり注がれているCadesonの最廉価版が、A-838LとT-833Lだ。

両方とも例の大きめのベルのモデルでは無く極標準的なルックスの楽器だが、アルトのA-838Lで\158000、テナーに至っては\168000だ。(どちらも税別)
何しろそのクオリティを考えれば大したものだ。破格である。
(註:この価格は試奏時のもの。現在は
A-838L > \199500(税込)
T-833L > \231000(税込)

 と価格が改定されています)


A-838L、T-833Lともに、最初に息を入れた時のレスポンスからして良い。
第一印象が良いと採用され易いのは人間でも同じだ。

幾つかのマウスピースで試したが、A-838LはSelmer S80との相性が非常に良かった。おそらくS90の方がもっと相性が良いだろう。抵抗感無く軽快に鳴るし、いきなりppでも反応が良い。
アンティークサテンの個性的な印象とは正反対の、とてもプレーンな音色が清々しい。
倍音の当たりがとても良い。設計も造りも良いのだろう。

上位機種に比べれば幾分ダイナミクスは狭く感じたが「想定の範囲内」に収める事は十分可能だ。
むしろ丁寧に響きを作っていくタイプのプレイヤーには合うのではないだろうか。
余程ハイパワーなマウスピースでもなければ受け止めてくれるだろう。音程は申し分ない。

幾分軽量でもあるので、小柄な女性や体力の少ないプレイヤー、普段は他の楽器を吹いているプレイヤーの"セカンド"として、サンデープレイヤーの1本目として、非常に有効だと感じた。


テナーのT-833Lは恐るべき一品。
Yanagisawa Metalで試奏したが、音色、音量とも追従性がとても高く"テナーらしい音"で良く鳴ってくれる。
軽快に吹けるが非常にパワフルで、しかも重量感あるぶ厚い響きは例のアンティークサテンモデルにひけを取らない。

特に低音域では腰のすわった音がする。音域毎のムラが殆ど感じられず、大変滑らかに音が繋がる。管の中で気柱が響きまくっている実感がある。
元々の音色が充実しているので、クラシカルにもJAZZYにも行ける。守備範囲の広い音だ。
まずい。一緒に頑張ろう!ウチのYani!
ブラインドテストでSelmerとこれと、どちらを選ぶプレイヤーが多いか、一度試してみたい。

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比較対象としては、YAHAMAの275、475、Yanagisawaの901 II、902、Jupiter(io)辺りだろうか。
KeilwerthのStも入ってくるかも知れない。Stは吹いた事が無いが、他を踏まえても完全に"好み"の問題だろう。

特にテナーに関しては個性的な響きのインパクトがあり、廉価版の楽器にありがちな"幅の狭い"印象が無い。


ひょっとすると価格帯で勘違いするかも知れないが、この2機種、実は"初心者向け"では無いように思う。

購入を考えている初心者の方と一緒に選定に出掛けた、普段はSelmerなどを吹いている"先輩"が、買う本人には渡さず嬉々として吹き続ける事は間違い無い。仕舞に自分も欲しくなるパターンだ。

勿論良く出来ているので製品自体に問題は無い。
しかし、予算等条件が許せば、初心者はむしろもう少しリッチな音のする楽器の方が、飽きが来ず練習も楽しくなるから望ましいと思うからだ。
Cadesonであれば900、902シリーズがそれに当たる。


安い楽器を吹きこなすには、実はそれなりの技術が要る。
楽器をきちんと鳴らす、と云う、一番基本的だが一番難易度が高い技術だ。
楽器にむやみに全てを預けてしまうタイプの奏法では、いかなSelmerとは云えすぐにリミットが来てしまう。

それに楽器の方も安いだけではダメで、きちんと鳴らそうとする吹き手の技術を受け止める品質でなくてはいけない。
この2機種はその条件に当てはまる、稀な楽器ではないか。


しかし安い。利益は上がらないだろう。この機種を買う際には、マウスピースやリードなどを一緒に、しかも大量に買ってあげて欲しい気がする。

良いものを供給し続けるには、お店にも輸入元にも経済的な体力は必須なのだ。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
カイルのSt吹いたよ。なんつーかこう、カイルらしいと言えばカイルらしいんだけど、間口を広げるためか、クセが抜けた優等生っぽいカイルだった。
個人的には物足りない感じがしたけど、「らしさ」は残ってるし、モノ自体はとんでもなくいいレベルで仕上がってるから、初心者やサンデープレイヤーの比較対称の選択肢には入れてもいいと思う。
ただ、悪く言えば中途半端なんで、明確に「こっちの方向に行きたい!」っていう一点豪華主義的人間にはSXやシャドゥをお勧めするけどね。
よしめめ
2005/05/01 16:43
 こんばんは、あぱあぱするすけと申すものです。こちらでははじめまして。

 「カドソン情報ステーション」という企画をまたやることになりまして、こちらの記事とこの前の「T902AS」(05.4.20)にトラックバックさせて頂きました。今後もカドソン情報を集めていきたいと思っております。よろしくお願いします。
あぱあぱするすけ
2005/06/05 23:02
>あぱあぱするすけさん
お世話になっております。トラックバックありがとうございました。
Cadesonエヴァンジェリストとしてのあぱあぱさんの存在は大きいと思います。
私の記事がそんな流れの一つに加えて頂けた事を大変嬉しく思います。
D-O
2005/06/06 08:37

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