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zoom RSS ☆KORG AM8000R

<<   作成日時 : 2015/11/14 22:53   >>

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結局これが今のところ一番長い付き合いになっている。

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AKAI EWI用のエフェクター類は幾つか使っては来たが、ごてごてと色々組み上げるのがしんどくなったり、移動が頻繁になったり、と環境が変わるにつれどんどんシンプルになっていった。

勿論それなりに様々な妥協もし、また、過去10年程は新しいアウトボード関係のリリースがほぼ皆無になってるし、経済状態も悪いから、ロートル機材をだましだまし使い続けてる訳だが、なんだかんだ云ってこのAM8000Rは"名機"と呼んで差し支えなかろう、と思う。


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そもそもKORGは昔からエフェクター分野においては設計思想にしろ何にしろ全くの独自路線を貫いていて、なんかインディペンデントな匂いもして面白かった。

要するにYAMAHA、Rolandと云った国内競合に比してメジャー感も無いし、Lexicon、T.C.Electronic的王道感も無い。

けれども"これじゃなきゃダメ"感の強さは決して他社に遅れを取るようなものでもない。



現に、あのデジタルディレイの黎明期に名声を誇ったSDD-3000がギター用ペダルタイプで復刻を遂げている。

これはSPX90でも名機SRV-2000でも成し得ていない快挙、と云っても良いだろう。

ギター用マルチエフェクター分野ではBOSSと並ぶ勢いがあったし、PANDORAは未だにシリーズとして残っている。

革新的だった"A1リヴァーブ"を始めとする"A"シリーズは根強いファンを持つ。

おそらく国内初のヴォーカル用ハーモニープロセッサー"ih"は某社のハーモニー生成エンジンを超がつく程の低価格で提供していた。


時代背景に対して、ちょっと斜めな視点から斬り込んで、ゲリラ的にユーザーをかっさらう。

と、いうか、アウトボードを始めとするエフェクター全般はKORGにとっては間違いなく楽器目線なのだ。

POLY-6の"ENSEMBLE"、POLY-800II、DW-8000のデジタルディレイなど、シンセサイザーにいち早くエフェクターを内蔵したり、ラックマウントタイプでも「ぐりぐりやれたらたまらんなぁ」と云うパラメータがツマミでダイレクトに弄れたり。

ちょいと壊れて久しいSDD-1200(名機!)が未だに棄てられないのは、楽器だから、だろう。


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前述したように、AKAI EWI用のエフェクターは幾つかの変遷を経ている。

YAMAHA R100、BOSS DD-2、KORG SDD-1200、SONY HR-MP5、Roland DEP-5、ALESIS QUADRAVERB、ALESIS MICRO ENHANCERなど、多分他にもう幾つかあった。

最後に手に入れたのがKORG AM8000R。

当時比較的廉価な「空間系」マルチエフェクターとしてリリースされた。



確か同時期にディレイ専用機のDL8000Rが出て、こちらは当時から「変態ディレイ」としてマニアを中心に相当ヒットした。

デジタルディレイなのに挙動がアナログっぽく、プリセットがかなりぶっ飛んでいて、同時期のディレイ専用機SONY DPS-D7と共に人気を博したはずだ。



それに引き換え、AM8000Rは余り評判が耳に入る、と云う事は無い。未だに余り無い。

販売数も圧倒的にDL8000Rの方が多かったようだ。


バブルの残滓が楽器業界に未だあった時期で、やたらハイスペックで高価格なものが横行してた時期に、安さ爆発なお手軽マルチエフェクターとしてリリースされてた、と云うのもあるのか?



実際、出てくる音は非常に綺麗で素直ではあるものの、淡白と云えば淡白。

リヴァーブなどは他社の物や同社の上位機種に比べ多少音の粒子が粗い印象もある。

(まあHR-MP5なんかが相手にいた時代だから、間が悪いったら無い訳だけど)

パラメータの設定値も、ディレイタイムの最長値が少々短かかったり、単位ごとの変化幅が大きいなど、ギリギリまで見切ったような淡白さ。

とにかくざっくりしてる、訳だ。

その割に込み入った階層構造を持っていて、少ないセグメントのディスプレイでエディットするのがちょいと厄介。

おまけにそのディスプレイの蛍光ネオン管から出るノイズが一時期問題になったり。




まあ、当時の他のハイスペックマシンと比較すればこれと云って良い所が無いっちゃー無い、訳だが。

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AM8000Rはエフェクトの前後を選んでパラメトリックEQが設定出来る。

これが意外に便利。

入力段で原音を補正するか、出力段でエフェクト音込みを補正するかの違いだが、出音の印象はガラリと変わる。


また、基本ステレオイン/アウト(モノラル仕様のエフェクトもあるが)のメインエフェクトが2ステージあって、接続の仕方によって直結も並列も選べる。

出音もパラメータもざっくりはしているが、それぞれのエフェクトプログラムに必須なパラメータは用意してある上に、かなりエグい設定も出来て、はまり込むと後が怖い。
L/Rそれぞれ違うエフェクトが設定出来るタイプもあって、これは楽しい。


しかもディレイ/リヴァーブは別立てのステージになっていて、メインの2つとリヴァーブは独立してフロントパネルのボタンでON/OFFが出来る。

これは意外に他のラックマウントエフェクターには出来ない仕様で、どちらかと云うとギター用マルチの感覚に近い。


リヴァーブもディレイもざくざくしているようでいて、その実きちんと抜けて聴こえてくるし、ディレイなどはSDDを彷彿とする"奥行き感"も出せて、存在感も空気感もどちらも思いのままだ。


おまけにもっとエグいのが、ディレイ/リヴァーブユニットの後段にメインエフェクトの一つをアサインする事も出来て、おっちゃんこりゃもうわやでっせ。


リアルタイムの操作性も、フロントパネルの「WARP」ノブにパラメータをアサインしたり、外部機器のオーディオコントロールをエンベロープとしてパラメータを動かせたり。




つまりはこのAM8000Rは、エンジニアが難しい顔して設定するスタジオ向きセンド/リターンな高級機器というより、ミュージシャンやDJがリアルタイムにグリグリパチパチやってドカドカやる、楽器直結お手軽空間系マシーンなのだ。

実際、この魅力に気付いたのは、難しいセッティングをやめ、シンプルに楽器直結にしてから、だ。


おそらく当時も今も、このポテンシャルをフル活用していたユーザーは余りいないだろう。

というか、当時のエフェクター達が余りに優秀すぎたのだ。

大概がおいしいプリセットを選んで、単純にセンド/リターンにかます程度で、細かいパラメータなんぞ弄る暇も手間も無かったように思う。

勿論それでも充分な訳だが、KORGのエフェクターは「楽器」なので、ガッツリいじってなんぼ、な訳だ。

BOSSはパラメータの割り切りや判り易い操作体系で、もろミュージシャン寄りなスタンスの大変優秀なエフェクターを出し続けている訳だけど、多少こだわりの強いKORGは独特のスタンスと立ち位置を確立しようと努力し続けている気がする。

そんなKORGもパラメータをブラックボックス化したKAOSS PADが大ヒットして今に至る。

おそらくこのAMやDLのノウハウが引き継がれてるのでは、とも思うが、そうであるなら嬉しい。


既にやる気も余力も無い国内他社に比べ、今もアウトボードエフェクターを出し続けている両社には引き続き期待を寄せたい。


ちなみにこのAM8000R、中古市場でも稀にしか目にしないので、この悦楽を味わいたい向きには刮目して出品リストを眺めて欲しい。

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