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zoom RSS ♪泣きべそなんて、さよなら ね!

<<   作成日時 : 2005/06/13 12:23   >>

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多分、一大イベントだ。

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このエントリーは公開から3年以上経過していますが、アーカイブ化までの間現状のまま公開致しております。
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このblogからリンクさせて戴いている「サックス★キングダム」の常連さんのある方が、石森管楽器(株)でのキャンディ・ダルファー女史のセミナーに参加された。
なんでも彼女が当日使ってた楽器が、長年使用したSelmer MarkVIでは無く"インダービネン"と云うものに変わっていた、と云う書き込みをされていたので、へぇ〜、とちょいと気になった。

インダービネンについては詳しく無い。スイスの管楽器ブランドだ、と云う事と、最近日本でもトランペットやフリューゲルホーンのユーザーが増えて来ている、と云う事位しか知らない。
ウィルソンやヒルスブルナーと云ったユーフォニァムで有名な楽器ブランドもある位だし、元々精密金属加工では伝統のある国なので、サックスを作っていても不思議では無い。
ヨーロッパではメジャーなのだろうし、キャンディはオランダのプレイヤーなので良いものであれば手にする事も自然な流れだ。
しかしながら彼女のフォロワーは大変だ。これまでMarkVIに対して徹底的にこだわり続けて来た彼女だけに、同じSelmerのヴィンテージものを手にしようとしていた向きも多かろう。
しかも日本においては未だ殆ど流通が無い。石森さんでは既に在庫の手配を済ませているらしい。
この1年〜半年ばかりは台湾製管楽器の流れが強かったが、元々石森さんではランポーネやボガーニなどヨーロッパ系の楽器にも注目されていたので、これも又自然な流れだろう。


音楽を始めるきっかけ、は何だったろう?
「モテたい」とか「たまたま友達に誘われて一緒に仮入部に行ったから」と云う最初の動機の部分は様々だろうが、大概の場合は憧れるアーティストがいて、同じ様に演奏したい、と思う処が実質的なスタートになるだろう。
演奏もそうだが、楽器そのものも同じ種類、形、色、にしたいと思うのは至極当然の事で、これはファン心理にも裏打ちされている。
以前にも書いたと思うが、例えばリッチー・ブラックモアのファンが白いストラトキャスターを手にする、とかクラプトンファンがわざわざヘッドに焦げ目を付ける、とか云う行動は自然な事だ。
最近の"アーティスト"はやたらに高い楽器を使うのでフォロワーは大変だろうし、ギターなどでは安価なデッドコピーものも相変わらず多いのだろう。
楽器は道具ではあるが、並々ならない思い入れを持って初めて持てるものでもあるので畢竟それは"こだわり"に繋がる。

ブラスバンド方面では少し事情が異なり「自分持ち」を探そうとする際には、概ね学校の備品と同等かそれ以上のもので探す事になり、その選択肢はギターとは比較にならない程少ない。
又、実際に持ってみて吹いてみて選ぶ、事が中心になるので非常に"実"のある選び方になるのだが、ある種"盛り上がり"に欠ける部分も無くは無い。
サックスならサックス、トランペットならトランペットで、各ブランドともそうそう大きくルックスも音も違わない(素人目には間違い無くそうだ)し、価格も想像以上に高いので(実際は弦楽器の方がなんぼか高いのだが)、必然的に"事務的"に、"消去法"も含みつつ、カタログに○を付けていく事だろう。

そうは云うものの、例えば本田雅人氏のフォロワーであれば、重たいMarkVIIにいきなりトップギアのYanagisawa Metalを合せたり、ケニー・Gフォロワーなら、いきなりソプラノサックスにDukoffでトロトロに吹きたがる。
教室で習っている時代の初級者の知人にデクスター・ゴードンの大ファンがいて、レッスンの際、突然MarkVIのゴールドプレートを持って来た時は流石に驚いた(しかも超有名プレイヤーの選定品!)。しかもオールドリンクの10番とセットときた。
ギターの世界なら初心者がいきなり'60年代ハカランダバックのMartinのヴィンテージに手を出す、とかテリーズ・テリーやアーヴィン・ソモギーに特注掛けるのと同じレベルの事だ。ヒスコレなど未だ大人しい。

けれどもそれは大事な事で、演奏者がどこまで自分の目指す音楽、手にした楽器に対して思い入れを持てるか、と云う、上達や継続に最も必要な要素の一つだ。
事実、出来の良い楽器を持つのは大事な事だ。


Selmerはやはりサックスにおいてはトップブランドだ。
そのラインナップの中でもMarkVIは、楽器としてのトータルバランスにおいて抜群の性能を誇り現在まで"名器"とされているし、それを疑う者はほぼいないだろう。
製造時期も長かったので年代毎に様々特徴を持つ訳だが、音楽の歴史が今に至る迄の間、MarkVIのサウンドはサックスの"業界"では正にリファレンスであり、デファクトスタンダードだ。
かつてのジャズジャイアンツ達がこぞって用いて来た背景もあり、又非常にレスポンスが良く、ダークでスモーキーな音色を持ち、幾分小振りな作りが扱い易いものだから、この上無い訳だ。
大方のプレイヤーは"いずれはMarkVI"と云う目標を持っていた事だろう。
かく云う自分もMarkVIの高いポテンシャルに"伸ばして"貰ったクチなので、Cannonballをメインにした今でも、出来れば今後も手放したくは無い。

その反面、MarkVIは製造されてから既に数十年経過している楽器もあり、故障や、金属疲労などから来る音色の疲弊で、実用に耐えうるものが年々激減していっているのも事実だ。
プロフェショナルの場合は死活問題なので、MarkVIにこだわる向きは世界中ありとあらゆる処から情報を得て、より良いコンディションのものを探しているし、又現状を維持する為にメンテナンスも慎重に、頻繁に行う事になる。上物は法外な価格で取り引きされるし、メンテナンスの価格も安くは無い。
デヴィッド・サンボーン氏の様なこだわり方は決して不自然では無い(しかし彼と同レベルは流石にいないが)のだが、MarkVIユーザーの抱える"ストレス"は増える一方だ。

キャンディ・ダルファー女史は15年程前、強烈なファンキーフレーバーを持った"美人サックスプレイヤー"として、音楽シーンに一大センセーションを巻き起こした。
彼女が綺麗じゃなければ、今のサックス業界は相当変わっていただろうけれども、プレイヤーとしても長年シーンをリードし続けて来ているし、フォロワーも非常に多い。
彼女は長年MarkVIを使い続けて来た。前述のサンボーン氏、メイシオ・パーカー氏など彼女のルーツとなるプレイヤーへの憧れもあるだろうし、傾倒していたジャズのサウンドを求めていた、と云う部分もあるだろう。
そのこだわりは並みでは無く、数々の名演には必ずMarkVIを伴っていたし、インタビューなどでもその思い入れのたけを度々口にしていたのを何度も読んでいる。

その彼女を持って、MarkVIから楽器を乗り換えさせる状況なのだ。
おそらくこれから彼女は、もうデリケートな楽器のコンディションにも左右されず、こわれものを扱う様な気遣いもせず、思うがままに楽器を操れるだろうし、世界中どこへでも連れて行く事だろう。
しかも現在も進化を続けるブランドの今現在作られているものだ。故障したからと云って悲観する事は必要無いし、万一の場合はスペアも簡単に用意できるだろう。
MarkVIは求めるクオリティを持ったスペア探しすら困難なのだから、彼女の抱えたストレスは激減したに違い無い。
勿論長年のパートナーだったMarkVIと同程度のものかどうかは判らないし、未だ未だ吹き込んで自分のものにしていくプロセスはあるだろうけれども、彼女の要求に応えるだけのポテンシャルを、インダービネンは持っている、と云う事だ。
益々彼女のパワーが高まっていく事だろう。

インダービネンについての評価はこれから流通が多くなるに連れて爆発的に増えていくだろう。
勿論賛否あるに違い無いし、フォロワーがそっくりそのままインダービネンを手にするかどうかは未知の部分だが、しかしプレイヤーが良いと認め手にしたものについてはそれなりの理由がある。
新旧取り混ぜて様々なブランドが出て来たサックス業界は今おそらく一番良い状況だ。
視野を広く臨めば、良い出合いはある。それは周りがどうこう云う類いの話ではない。それはプロであろうとアマチュアであろうと関係の無い部分だ。
少なくともキャンディはインダービネンを手にし、スタンリーやジェラルドはCannonballを、渡辺貞夫氏や伊東たけし氏はSerie IIIのスターリング・シルバーを手にした訳だ。
やはり新しい良いものに出会うのは、気持の良いものだ。


処で、キャンディの今のパートナーって…???。
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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
御無沙汰しています。キャンディー、マーク6から変わったのですね!う〜ん、僕は時代の逆行していますね(笑)
Rayline
2005/06/16 12:49
インタービネン、情報がまだかなり少ないのですが、いろいろ問い合わせて情報を得ました。まず国内のインダービネン正規輸入元であるTAOから得た情報ですが、サックス輸入も以前から検討していたそうです。しかし価格が高すぎる(100万円前後)こと、キイがヤマハ製であること、から輸入に至っていないとのこと。私が見たブラックサテンのように見えた本体はノーラッカーだそうです。だとすれば素地が黒っぽいということになります。通常の真鍮ではないということでしょうか。また、キャンディ公式WEBサイト( http://www.candydulfer.nl/)に使用サックスについての情報が載っていますが、まだマーク6になっています。メールで問い合わせたところ、回答を得ました。
>Candy is playing a new sax from aSwiss company called Inderbinen.
>We will update the 'Candy plays' page in the next couple of days with more info on this!
近々情報更新するそうです。
Tak
2005/06/20 21:04
近々更新されると返事をいただいたキャンディのサックス紹介のページ更新されました。
インダービネンの情報が写真付きで公開されています。
http://www.candydulfer.nl/
Tak
2005/06/23 21:51
>>Raylineさん
いらっしゃいませ!
何をおっしゃいますか(w あれだけの技術と楽器を持っていながら!!(wwww

>>TAKさん
度々情報ありがとうございます。
さっき見て来ましたが、なる程、プレイヤーに負けずおとらずゴージャスなルックスですね(ww
インダービネンさんが"飛び込み営業"やった、って話は驚きましたが、なる程そんな出会いも
あるんですな。
日本での売価が気になる所です(買えないけど orz
D-O
2005/06/24 04:35
確か、つい最近リファレンスをフランスの工場で選べれる様交渉したとか、しないとか言っていたと思いましたが・・・(笑)生徒さんが大阪ブルーノートに聴きに行ったそうですが、良いサウンドしていたそうです。
Rayline
2005/06/27 15:59

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