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zoom RSS ★サックスの"リード"(前編)…購入検討者への提言(6)

<<   作成日時 : 2005/05/18 11:54   >>

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さてリードである。

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このエントリーは公開から3年以上経過していますが、アーカイブ化までの間現状のまま公開致しております。
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別に電子レンジには入れなくとも良い。(冷蔵庫には入れるけれど)
サックスが"木管楽器"なのは、このリードを発音体に用いるからでクラリネットと同じ"シングルリード属"と云うのに分類される。
このリード、とにかく悩みの種は尽きない。個体差の権化みたいなものだからだ。
悩み抜いた挙句辿りついたSelmerReference+ネットオークションで大枚はたいて買ったDAVE GUARDARA +何度もやり取りをしてようやく手に入れたBULLSEYE があってもリードが鳴らなければ全く意味が無い。
良い楽器、"鳴る"セッティングは、あくまでリードで得たヴァイブレーションをより良い形で増幅する為のものだからだ。
(中には税金対策や、所有願望を満たす、と云う目的もあるだろう。それはそれで問題ない)
マウスピースをとっかえひっかえした私の様な場合は、その都度リードもとっかえひっかえして来たが、非常に効率が悪い。
どうにか効率良くリードを選ぶ事は出来ないものか、と考えていたが、最近そのヒントを得たのでそれも合わせて以下御紹介しよう。


以下、前項からの続きである。

*この記事の内容はあくまで個人の感想のレベルであって、特定の企業、製品について、なんら恣意的なものは含まない事をくれぐれも御承知置き頂きたいし、読者に内容を強制するものではありません。
実際の購入に関してはあくまで読者自身の判断によるものとし、このblogの管理人、記事内容、およびbiglobeは何の責任も負わないものと致します。
以上を御理解頂けた方のみ、ここから先の記述をお読み下さい。

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□5:楽器以外の"相棒"を探す(2)…「リードって便利だな」

結論から先に云おう。
初心者の方の場合、リードはケチったらあきまへん。結局はトライ&エラーで探すしかない。
自分に合うリードは結局は自分で探す、これが大原則。リードはとにかく"数"をこなさなければ、中々判らない要素が多い。
前項のストラップの時に書いたが、購入の際の値引き交渉で、値引きの代わりにリードを数箱付けて貰う、と云うのは非常に有効な交渉の仕方だと思う。
まず何を買って良いか判らない状態で、基準となるものを予め手に入れる事が出来る訳だ。
そうでもしない限りは全て"最初から"自分で探す事になる。
また勢いネット通販で大量のブランドと厚さのヴァリエーションに押しつぶされる事には陥らないで欲しいものだ。
しかしやみくもに片っ端から買って行けば良いか?と云えば(1回やってみた事があるが、勇気とお金が要る反面意外に気持の良いものだ)、そこまでの経済的なバックボーンが無いと厳しいのは明らかだ。
ではどうやって探せば良いのか?それは「基準を作る」事から始まる。幾つかの「基準」を作り、今度はそれに基づいて探す事になる。
ここでは3つの基準を挙げてみよう。少々長くなるので、御容赦頂きたい。


リードには様々種類がある。厚さ、カット(削り方)、腰、味(これを重要視する向きも実は多い)、それがブランドの数だけあり、しかもそれぞれのブランドでは幾つかのシリーズも持っている。
途方も無い種類が存在する訳だが、この多さはどこからくるのか、と云えば、これは全て"人間の個体差"から来る、と思う。

リードはマウスピースに取り付けて、息を吹き込み振動させる。
その際リードが振動する"支点"は、リード本体の"ハート"と呼ばれる部分だし、リガチャーの締め方によるマウスピースとの密着の度合いも非常に影響する。
実は色々なファクターが、リードを取り巻いている。

とはいえ取っ掛かりになるものを選ばなければならない。

「基準」の一つ目は、「基準になる"カットの仕方"と"番手を選ぶ"事」。

各ブランドのリードにはそれぞれ"厚さ"、"カット"、"腰"を変えた様々な商品群がある。
Vandoren社アルト用のものを例に挙げてみよう。以下、私の印象と記憶に基づいた記述だ。

・TRAD(青)…フレンチカット(ファイルド)。 振動の支点になる部分が厚めに作ってあり、幾分手前にある。
                      非常に腰が強く抵抗感も強い。比較的ダークな音。倍音は多く出るが、低次倍音
                      の密度が高い印象。クラシカルな奏法にマッチングが良い。
                      予め選定してある「HAND SELECT」ヴァージョンもある(高価!)
                      渡辺貞夫氏は「HAND SELECT」を仕様。
・V16(深緑)…アメリカンカッチ(アンファイルド)。
                      TRADに比べカットの仕方による腰の作りが多少柔らかい。
                      先端に向かって削り方が滑らかで、腰も強いが先端が薄めなので非常にしなやか           
                      に振動する。音量も出るし、かなりブライトな張りのある音。
                      デヴィッド・サンボーン氏はこの2 1/2か3を仕様。
・ZZ(グレーッぽい緑色)…アメリカンカット(アンファイルド)。
                      V16よりも腰周辺は薄めになっている。位置はTRADよりやや根元寄りか。
                      しなやかに振動するが先端部が厚めにカットされているので、音色はV16程明
                      るくは無い。幾分渋めの音ではあるが、音量はかなり出る。
                      伊東たけし氏はこの3を使用か??
・JAVA(黄緑)…アメリカンカット(アンファイルド)。
                      シリーズ中最も腰が根元に近く、抵抗が少なく振動する部分が最も広い。
                      その為最もブライトな音色で音量も稼げるし、腰が柔らかいので音程のコント
                      ロールの幅が広い。初心者には難しい面も。
                      本田雅人氏人気で一躍有名になった。当の本人は2、2 1/2、3を使用。

Vandoren社の場合、番手(厚さをしめす数字)の数字が大きいものが厚く、小さいものが薄い。1/2(0.5)刻みで選べる。
息圧が少なめの方や、よりブライトに、軽快に鳴らしたい方は数字の少ないもの、息圧が多め、あるいはよりダークでヴォリュームを求める向きは数字の大きめのものを選ぶ事になる。
Vandoren社の場合概ね"3"が基準と考えて良いだろう。
RICO社のものでは更に細かい分類がなされているので、一度要領を得るとかなり好みのものが選べる。
しかし、これはあくまで私自身の見解による処なので最終的には御自身で判断して欲しい。

肝心なことは「自分に合った腰の位置(カットの仕方)」と「厚さ」を選ぶ、と云う事だ。

最初にVandorenTRADの3とV16の3を同時に買ってみると判り易い。
同じ「番手」だが「カット」が違うので、鳴り方の差や"腰"の差が判るだろう。
そこで好みを優先すれば「こっちよりはこっちが吹き易い」事、フレンチカットかアメリカンカットか、と云う好みがまず判る事になる。
またどちらを吹いてもすぐにビャーっと鳴り過ぎてしまう場合は番手を上げる(3 1/2にする)事になるだろうし、抵抗がきつ過ぎて、と云う向きには番手を下げる(2 1/2にする)事になろう。
勿論これはどんどん変化するものなので、最初の基準、として考えて頂きたい。
後述する「下唇の支え」が大きく影響してくる部分だが、この段階では「こっちよりはこっちが吹き易い」と云う程度で良かろう。


次の基準をお話する前に、一つ実験をして見て頂きたい。
試しに、いつもより深めに(先端から2cm程度の部分)マウスピースを銜えて下唇を極力付けずに吹いてみて欲しい。
この状態がリードが一番素直に、一番大きく振動している"音"になる訳だが、しかしこれだけでは"楽音"にはならない。
ただリードが振動している音と云うのは非常に荒っぽい、完全に暴れている音だ。フリージャズでも無い限りは、こんな音は使わない。
ではどうするか、と云えば下唇を徐々に付けて行って、しかも前後に動かして見て欲しい。
それにつれて音の暴れ方が整って行く事に気付くだろう。
やがてある程度整った音になるポイントが判る。そこでは充分にブライトな響きを持ち、音量も出せるし音も伸びる。
そこを過ぎるとどんどん音が"曇って"行き、音程もあやふやになっていくし、響きも伸びもつまった感じになる。
そのポイントがすなわち、自分がそのマウスピースとそのリードで出る、最も良い音がする下唇の位置だ。
しかし、予め深く銜えているので、ともすると前歯の位置が上下でずれているかもしれない。
上前歯の位置を調整すると、リードを最も鳴らせる銜え方が出来る事になる。
ここには自分の下唇、と云うファクターが加わる。抵抗をつけ響きを整える、イコライザーの様な働きをする訳だ。
当然、唇の厚さ、大きさ、圧力、口角周辺の筋力など個人差が非常に大きい部分なので、一様な事は言えないが、少なくとも「自分」と「そのマウスピース・リード」での事は掴めるきっかけにはなる。

これが基準の二つ目、「そのマウスピースとそのリードで出る、最もリードを鳴らせるポイント」となる。

(注:これが理想的なアンブシュアと云う訳では無いので誤解の無いように。アンブシュアには様々な要素と"流派"があるのでここでは深くは述べない)

もし今手持ちのリードがあるのなら一度試して見られると良いだろう。
幾つか発見があると思うが、それに対してのアプローチを示してみよう。

・確かにブライトにはなるのだが、好みはもっとダークな音だ
 確かにブライトにはなるのだが、軽く鳴り過ぎる     →今の番手(リードの厚さを示す数字)を厚くする
・確かにブライトにはなるのだが、息が辛い        →今の番手を薄くする
・確かにブライトにはなるのだが、支える場所がもっと手前にあると良い
 そもそももっとダークな音質にしたい、抵抗感は具合が良い
                            →リードのカット(削り方)が"アメリカンカット(アンファイルド)"
                             なら、同じ番手の"フレンチカット(ファイルド)"に換えてみる
・もっとブライトにしたいが、抵抗感は具合が良い     →同じ番手でフレンチカットをアメリカンカットへ換える
・ブライトにもならないし、奥に銜え過ぎてて辛い     →リードの番手を少なくし、フレンチカットのものに換える
・物凄く奥に銜える事になって、辛い           →マウスピースを換える
・抵抗感は丁度良く、吹き易いが、好みの音では無い    →別なメーカーの同じカット、番手のものに換える
                             (メーカーが変われば、同じカット表記、同じ番手表記でも
                              全く印象が異なる事があるので、最初からチェックする)
                              
など、幾つかの事が見えてくるだろうし、これで選んだ後でいつものアンブシュアに戻した時にはより顕著に違いが判るだろう。
勿論微調整は必要だし、単純にフレンチ⇔アメリカンの差だけでなく、Vandoren V16とJAVAの様に同じアメリカンカットでも差がある場合もある。実際の選択はもっと細かいものになるだろう。
これはリードとマウスピースの"フェイシング"との相性を見る場合にも有効な手段だ。
次項"マウスピース"の項でも話題にしたいと思うが、マウスピースはとかく"開き"を重要視されるのだが、加えて"フェイシング"の長さ、も非常に重要だと思う。
今、使っているマウスピース及びリードは自分にとって吹き易いものかどうか、の判断がここで出来る事になる。

下唇の厚さ、大きさを含めて口角周辺の筋力には個人差が相当ある。
云い換えれば、予めメーカーが用意した"個体差"に"個人差"を合わせる作業をしなくてはいけない。
前述した「カットと番手」を「最も鳴る場所」で確認をする。
これは自分の息圧や唇と相談をしながらになるのだが、これは自分で選ぶ事になる。

そこまでやった処で概ね「好みのカット」と「好みの番手」が選ばれる事になる。
ここからは物量作戦だ。

(続く







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